オハイオのセミナー
先週はオハイオ州花卉協会主催の園芸セミナーを受けてきました。毎年夏に行われる、園芸に携わる全ての人が勉強できるセミナーです。例年の様に生産者向けのセミナーをいくつかと、販売店向けのセミナーをいくつか受けてきました。
生産者向けのセミナーで感じたことは、全世界どこでも生産原価が上がってきており、細かな原価計算、効率の良い生産、長期に渡る具体的な経営計画、など、今まで日本の園芸業界にはほとんど必要のなかった企業経営の概念が必要になったということです。とくに、目先の利益ではなく、5年後、10年後にも安定した経営をするためには今どうするべきか、といった事業計画の作成が、各生産者が今すぐに取りかからなければならないことだと感じました。アメリカの生産者は現在3代目になってきており、必要な勉強は園芸学ではなく経済学や経営学であるという話しにも納得しました。
販売店向けのセミナーでは、色々な販売方法について学びました。視覚だけではなく聴覚や匂覚での相乗効果を狙った売り方、植物・プランター・培養土・肥料をまとめて売る売り方など、実際に最近の欧米の先進的な園芸店で取り入れられ始めている売り方はとても説得力がありました。また、若年層を狙った営業展開の方法も学びました。いままでの団塊の世代を狙った営業の仕方とは全く違うアプローチをしなければならないことを改めて感じました。
セミナーの期間中、いつも困ることは食事です。世界のあちこちに行っている私でも、オハイオ州コロンブスでは食事に困ります。今回は無駄な抵抗はやめ、毎日テイクアウトの中華(野菜炒めとご飯)であきらめました。